レビー小体型若年性認知症

『誤作動する脳』(2020.3.1/樋口直美/医学書院)

とても興味深い本でした。50歳のときレビー小体型認知症と診断された本人が「自分の脳がどのように世の中を見聞きしているか」を、具体的に記しています。レビーは「幻視」が特徴的といわれ、私も介護現場の方々に具体的な事例をたくさん伺いました。発見されるまではアルツハイマー型といて扱われていたのですが、まったく異なるともいえるでしょうか。個人差はあるとはいえ、ご本人が執筆しておら知的レベルは相当高いまま保たれていると思われます。私とほぼ同年代、40歳位から異変に気付いてひとりで苦しまれたようです。初めて知ったのですが、レビー小体型認知症の初期症状で嗅覚がなくなるそうです。他にも考えさせられる内容が多く、介護や認知症に携わる方は一読をおすすめです。「脳の誤作動」という意味がよくわかります。「精神の病気ではなく、脳の病気なのだ」ということに合点がいきます。

自転車に四つ葉マーク

何度か話題にしていますが、実家のある町は高齢化率ほぼ50%の小さい町なので、高齢者が幅をきかせています(笑)。先日も観察していると、車は歩行者や自転車の人に注意を促すより自分(車)が注意(超減速、避ける、止まる)をして、「自分が巻き込まれない」ようにしています。おそらくみんな高齢者に何かを「させる」のは無理、変わるのは自分という意識かと。そういう私も町道を運転するときは、20〜30Kmという自転車速度で走っています。高齢者の乗る三輪自転車の後ろのカゴに車の高齢者マーク(四葉)を貼っている方を見て笑ってしまいました。なかなかいいアイデア。人口の多い都市部では無理な話ですが、田舎ののんびりさが高齢者には結構やさしいなぁと思いました。

後期高齢者医療の2割負担

先週、75歳以上の後期高齢者医療の自己負担2割対象は、年収200万円をボーダーとすることに固めたようです。すでに年収383万円以上の人は3割負担でしたが、それ以下は1割と差があり過ぎたともいえます。段階的に負担を上げることは致し方ないと思うものの、さまざまな社会保障のボーダーラインがそれぞれ違うのはわかりづらく混乱の元にもなりますね。すでに多くの声がありますが、年齢で区切るのではなく「応能負担」=「出せる人が出す」に対応し、もっと区分を細かくした方が良いと感じます。若い人でも3割負担が非常に重くて医療にかかれない人もいます。年齢や職業の区分でなく「公平」を考えてほしいですね。

 

アーカイブのWEBセミナー

先日、信託銀行さんのオンラインセミナー収録・編集の映像チェックを行いました。とってもかっこよく(^o^)編集してくれて感激なのですが、問題は自分自身の挙動(笑)。TV生放送のように秒単位の必要性はないものの、予定時間ぴったりがモットーの私としましては、壁の時計にしょっちゅう目が行っており、画面を見られる方は「この人は何をみているのだろう?」と思うかも。とはいえ、画面の中心は資料なので私の画像は隅っこですけど。生配信と違いアーカイブ(録画を何度も見られる)はちょっと苦手です(;’∀’)。何度も無様な様子をお見せしてしまう…。一般公開でなく銀行のシニア顧客限定ですが、どんなお声が戻るか恐々(;’∀’)です。信託銀行の顧客は高齢層が多いのでWEBはどうかなと思っていたのですが、皆さん意外とスマホ中心に活用されているとのこと。シニア世代はIT苦手の先入観はダメですね!

Vaio退院(^_^)b

入院(修理)していたメインPCのVaioが退院してきました\(^^)/。途中、検査結果をお知らせいただいたのですが、当初のバッテリー劣化だけでなくいろんな不具合が発見され、大手術となり退院も少し遅れました。が、きれいに元気になって戻りました(入院代も当初予定の3倍に!)。これは機械の話ですが、人間もペットも長生きが当然の世の中になり、元気・健康が当然、そうでない人は落伍者という風潮が昔より強まった気がします。「人に優しい社会」「共生社会」「誰も取り残さない」と言ったスローガンだけは声高々ですが、現実とは離れるばかり。政策がいかに人民コントロールに反映されてしまうか、こわいなーと思います。Vaioが戻りましたので「人に優しい」資料作りに励みます♪

国民の努力および義務

実家の町の官報に載っていた内容です。「国民の努力および義務」は、国が介護保険制度に盛り込んだ内容なので、市町村としても啓蒙するしかないとは思いつつ、あらためて身近で読むと違和感を感じます。特に後半の「要介護状態になった場合でも自身の能力の維持向上に努める」とは、そうできる段階の人もいますが、無理な人も多いのです。人間誰もが必ず弱っていく。その部分を考慮されていないこの文言はどうも受け入れられない。高齢弱者を切り捨てる言い訳の根拠になりそうで怖さを感じてしまいます。高齢化率ほぼ50%、独居高齢者の多い我が実家の限界集落で、考え込んでしまいます(^^;)。

無資格介護職にも研修義務

来年度の介護保険改正で、「無資格の介護職員にも全員『認知症介護基礎研修』の受講を義務付」される予定(経過措置3年)だそうです、カリキュラムは6時間で、認知症対応の基本、介護の留意点などを学習する内容。コロナ環境もありますが、オンラインでの学習も可能とするようです。ちなみに、昨年度の調査では、介護や看護に関する資格をまったくもっていない介護職は全体の6.1%とのこと。医療介護に関わる人だけでなく、国民全体が認知症や介護のことを学べる機会をもっと多くしたほうがいいと感じます。勉強量が増えて大変ですが、義務教育時にあってもいいかと思ったり。社会全体の質をあげるには全員の知識習得が大切ですね。

介護事業所の倒産増

先週民間の調査会社(東京商工リサーチ)が、介護事業者の倒産数が過去最高を更新と発表していました。まだ12月が終わっていませんが、今年初めからの介護事業者倒産数は昨年の111件をすでに上回り112件。なかでも訪問介護が52件と全体の46%以上を占め、通所・短期入所、有料老人ホームと続いています。さらに倒産ではないものの、休廃業、解散が406件とやはり昨年総数を上回っているとのこと。原因としては職員不足に加え、コロナ流行の影響ももあるようです。在宅介護を支える2本柱の訪問介護と通所介護が減少するのは、非常に痛い。12月に入り、ますますコロナ拡大も深刻な状況の中で、厚労省が常にいう「制度の持続性」はどうなるのでしょう。

ハウジングファースト

先週読んだ本。「ハウジングプア」という社会問題が取り上げられてきましたが、その逆で「Housing First」。おもにホームレス(日本での意味は路上生活者を指し、海外では一般的にシェルターや簡易宿泊者も含まれます)の支援実践を通じた問題提起で、とても考えさせられました。高齢者問題とイコールではないものの、ニアリーです。リカレントで大学・大学院で学んだときに、路上生活者は知的・精神障害比率が非常に高いことを知りました。3〜4割ともいわれます。「路上生活者は自業自得」「好きで選んだ」と冷徹な見方をする人が多い社会ですが、ごく一部を覗いては社会保障・福祉の大きな問題です。高齢期の生活もそうですが、「自分の家」があることで、多くの問題が解決できることがほとんどです。その考え方がHousing First。「○○ができるようになれば」という条件付き制度が、実はさらに問題を大きくしているエビデンスが出ています。これからの社会、いつ「家」を失うかもしれない、他人事ではないのですね。

国は国民の声「わかりづらい」を認識してほしい

1ヶ月ほど前に福岡市で開催されたセミナーのアンケート集計や写真を送っていただきました。アンケートでは高い評価をいただき、ほんとに感謝です(^^)!フリーコメントで、(高齢者の住まいの分類に対し)「講師の説明はわかりやすいが制度が複雑」「講師のせいでわからないのではなくシステムがわかりにくい」など、高齢者住宅の分類や特徴の複雑さに対する感想が多く見られました。あと、最近「自分自身の取り組み」も会場セミナーではお話するようにしているのですが、これが良いとおっしゃってくださる方も多くなっています。確かに一方的にああだこうだ、というより「あなたはどうなの?!」気になりますよね。これからも会場セミナーに限ってですが、自身の取り組みも披露していきたいと思います。