介護保険に注目しがちだけど…

1026 朝刊の中面記事に長年話題の専業主婦控除の件が載っており、この是非はおいといて(^_^;)、給与所得控除と公的年金控除の縮小の件。
 サラリーマンを辞めた身としては、今さらながら「給与所得控除」の偉大さを痛感していて、実はすごい仕組みだった(笑)。でもこれを縮小しようという案が出ている。そして詳細はまだ不明ながら公的年金等控除も縮小とさりげなく書かれています。給与所得者はそれなりの月収の人もいます。でも公的年金は厚生年金でも平均月額が約14万5千円。年収にすると173.8万円です。働く世代だとかなりワーキングプアになりますね(^_^;)。そこで65歳以上の高齢者は公的年金控除が最低120万円(年金額が高くなれば控除額も上がる)。基礎控除と合わせると基本は158万円以上の人が所得税が必要になるということです。この公的年金控除額を縮小しようかという話。記事では全体を下げるのか、高所得者の控除率を下げるのかわかりませんが、もし全体(最低額)が下がるとなると、この低い年金額にさらに税金をかける率を増やすというのはどうなんだ、と思ってしまいます。
 もちろん高齢者だけでなく働く世代も、基礎控除縮小と言われてもピンとこないかもしれませんが、ようするに税金上げますよ!の話。社会保険料が上がることばかりに目が行きがちですが、こういうところもしっかりチェックしておかないと。
 それにしても高齢期、もともとかなり低い収入から非消費支出(税金や公的保険料)は増え、年金は減るって、高齢期どう生きて行けばいいのやら…┐(´д`)┌。「まだ高齢期でないから」って思う方、いやいや、将来の老後はもっとひどい状態になってますよ(;’∀’)。

シンプルさがほしい

dsc05840 昨日は、社会保障審議会の傍聴に行く前に、第43回国際福祉機器展に行ってきました。18年位前からできるだけ毎年いっている展示会です。行きはじめた頃は、まだスケールも大きくなく人もそう多くなかったのに、本当にすごい人になりました。
 毎年行っていると商品群の違いを少し感じることがあります。住宅企業はかつて長らく、在宅用の福祉住環境のための設備が多かったのに、昨今は「高齢者住宅用」が多くなってきました。サービス付き高齢者向け住宅が増加している中で自然とそうなるのかもしれませんが、個人的には基本は「自宅の福祉的改修」の情報がほしいと思います。来場者も一般の方が大変増えています。
 語り始めるといろいろあるのですが、この写真「ほしい」と思いました。といっても我が家にはテレビがないので不要ですが(^_^;)。最近のリモコン、ホントにややこしいと思いませんか?使うのはこれだけでいいのでは。ホテル宿泊時に一応TVをつけてみるのですが、何がどうなってるやらわかりません(^_^;)。機能っていっぱいあるから優れているわけではないですよね。そう思うと、リモコンだけでなくあれもこれも不要なものが多い。数年前自宅の電話機は、留守電も番号登録もない電源不要の超シンプル電話機にしました。全く困っていません(*‘∀‘)!

ペットの長寿化

1011 このネコちゃんは、以前お伺いした有料老人ホームに入居(笑)している、老猫です。老人ホームでは、アニマルセラピーの一環でホームで犬や猫を飼っているところもいます。一部の人にはアレルギーや嫌悪感もあるので良策とは言い切れないのですが、動物好きな方にはとても効果があるようです。私は犬派なので、自分なら犬のある施設だと癒されそうな気がします(*‘∀‘)。
 先月発表されたようでご存知の方もいるかもですが(私は昨日知りました)、ペットの平均寿命が非常に延びているとのこと。東京農工大と日本小動物獣医師会の調査では、調査開始時の1990年に犬8.6歳、猫5.1歳だったものが、今年犬13.2歳、猫11.9歳と、それぞれ1.5倍、2.3倍と延びているとのこと。人間よりすごいですね(◎_◎;)!この間、感染症対策やワクチン接種、改良された餌、室内飼いなどにより、長寿化が進んだとか。街角では老犬をよく見ます。飼い主さんが介護しながら散歩している。中には改良した乳母車に犬を乗せて散歩している方もいましたが、最近見なくなりました。天寿全うでしょうか…。動物も大変なの世の中になりました。動物本人(?)はどう感じているのでしょうか(^_^;)?

福祉とは「幸せ」という意味

928 元神戸大学教授の早川先生のご本をこの数日読んでいました。2冊ほど読みましたが、とても共感しました。いくつもの特筆すべきポイントがあるのですが、「居住福祉」という考え方。まさしく日本だけに“ない”と感じます。
 今までも、欧州などの例をあげてきましたが、先進国では日本だけ住宅補助制度がありません。さらにまともな住宅計画(戸数)も作ってこなかったため、空き家が15%にも近づく事態になっている。そして今また高齢者住宅で同じ轍を踏もうとしているように感じます。
 高齢者住宅のことは置いといて(^_^;)、日本は経済発展を重要視したため、住宅事情は市場に任せたままになっていたわけですね。先生は、居住は人権であると仰いますが本当にその通りです。どんなにお金があっても健康でも、落ち着く住まいがなければ幸せにはなれない。福祉という言葉は本来「幸福」という意味なのだそうです。だから居住福祉。日本は持ち家率が世界中でもトップクラスに高い。建築業界の営業もあるからですが(^_^;)、ひとつには賃貸では一生安定した暮らしができないかもしれない、という不安の表れでもあるでしょう。高齢者、母子家庭、外国人など一定の層は賃貸拒否されることもあります。生きるもっとも根源的な部分をきちんと保障されていない日本は、結果的に高齢期に非常にダメージが大きい。住宅補助制度があれば、民間の高齢者施設に入れる人は多くなるはず。個人的には、ある意味介護保険をなくしても住宅補助を作るべきと思ったりしております(重度の介護者には措置で介護を)。サ高住を作るために、家主に補助金を給付するのではなく、入居者にするのが本来の筋だと思います。

関係者は入念な準備を

920 今日は本当は神戸でセミナーだったのですが、台風で中止に。主催者の方は朝まで「やります!」と頑張っておられたのですが(^_^;)、さすがに避難勧告が発令されると無理もあり、私も電車に乗って向かっていたのですが引き返しました。
 この写真は昨日開催された世界アルツハイマーデー記念フォーラム開始前です。800人の会場は9割以上が埋まる関心の高さ。十数年前から認知症の臨床医でいろいろ教えて頂いた先生のお話を楽しみに行ったのですが、ほぼパネルディスカッションでちょっと残念でした。最後に若年性認知症の当事者の方が登壇。ユーモアのあるお話でとてもほのぼのだったのですが、問題は司会者の2人がこの舞台の両脇にそれぞれ座り、両方から質問を投げかける。さすがに先生が気付いて「その質問の仕方はご本人に非常につらい、混乱を与える」と指摘されました。おそらく会場の参加者も介護や仕事で関わっている方は気付いたと思います。フォーラムのテーマがテーマだけに、舞台上の構成時に気付いてほしかったですね。主催側の関係者はほとんどが認知症に関するお仕事の方々でしょうから…。
 私もさまざまなセミナー会場に仕事で呼んでいただくと、会場や進行上の気配りの差はかなりあると感じます。来場者(特に高齢者)に配慮した会場配置、リスク対策を事前にシミュレーションして対応しているところもあれば、びっくりするほど準備がされていない会場も…。
 今年から障害者差別解消法も施行されています。そういえば、先週の横浜セミナー会場で盲導犬を連れた方がいらっしゃいました。3時間近いセミナー時間、ワンちゃんはずっとおとなしく横で伏せしていた姿に感銘を受けました。人間よりずっとわかっているのかも(^_^)。

女性高齢化率30%超

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 今日は敬老の日。各地でイベントも目白押しかと思います。総務省の推計によると、65歳以上の高齢化率は27.3%で過去最高を更新。もちろんこれからまだまだ伸びるわけですが、女性高齢者率が30.1%と初めて30%を超えたとのこと。ほぼ3人に1人になってきたんですね(^_^;)。
 男女別で考えると、今後も女性の高齢化率は早く伸びていくわけで、リーチがかかりそうな私もドキドキです(笑)。日本人はまじめだなーと思うのは、高齢者の就業者率も高く、世界でもトップクラスのようです。働きたいという人も多いでしょうけど、仕方なく、、、という人も少なくないかと。
 私なんかはいかにラクな老後を送れるか?に関心高いですが(^_^;)。今日はこれからアルツハイマーデー記念フォーラムに行ってきます。

荷物の片づけ・整理

915 今日もセミナーのお仕事だったのですが、私の担当の前のセミナーが引っ越し事業者さんの「家財の仕分け」がテーマでしたので、後ろのほうで聞かせてもらいました。なるほどー!という感じでおもしろかったです。
 高齢者の住まいに住み替える際、もっとも大変と言われるのが「荷物の整理処分と引っ越し」。入居者のほぼ100%が「思っているより大変」「年を取るとさらに大変」と言われます。思い立ったときにやらないと、「今度」「いつか」、それが1ヶ月たち、半年たち、数年たち…。おっしゃる通りです(^_^;)。私もときどき思い切って「捨てる」をするのですが、全部しない。続きは後日…その後日は決してやってこない(-_-;)。講師の方はセミナー参加者に、今日帰ったら一つの場所でいいのでまず始める、でないと明日以降も絶対しない、と。ホントにそうですね。
 
私も出張が終わって自宅に帰ったらまず玄関の物置から始めると固く(?)決心しました。以前も「遺品整理」事業者の方にお聞きした話ですが、死後の遺品整理より「生前整理」の需要が増えているそうです。引っ越し事業者でも、整理だけでも引き受けてくれるそうで、高齢期になり自分では無理という人は利用してみてもいいと思います。子世代も実家を離れて長くなると、もうその地域のごみ分別もおそらく理解できていないはず。プロに任せることでストレスも軽減されるかもですね。しかし、費用は必要ですけど(^_^;)。今日はこれから夜も東京で勉強会の講師をしてきます。

敬老の日・老人の日

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 これから横浜でセミナーです。ただいまスタッフの方々が懸命に準備中、雨も止んだようなのでたくさんお越し頂けますように。
 さて、明日は9月15日。かつての敬老の日でしたが、今はハッピーマンデーの政策により敬老の日は第3月曜になりました。でも、9月15日って老人の日なのだそうです。平日ですけど(^_^;)。そして15日から21日までは老人週間というそうです。シルバーウィークは、5月のゴールデンウィークに擬えて命名されたと思っていましたが、高齢者のという意味もあったんですね。実は歴史は結構長くて、昭和22年に兵庫県の村で行われた敬老行事がきっかけとなり全国に広がったそうです。当時は「としよりの日」と呼ばれていたとか。
 報道によると、今年の敬老の日にちなんだ100歳以上高齢者は過去最多の約6万5700人。女性比率は約88%といいますから本当に女性は強い(^_^;)。記念品やお祝い品も100歳が増加することにより経費削減の傾向のようです。「100歳ってすごい!」時代から、今や普通の時代になりつつあるのですね~。

 

生きてきたように老いていく

dsc05412 ここ2日程で読みました。元厚生省(老人福祉)から大学の教授に転向された森先生のご本で大変興味深い内容です。少しして再読したい。2007年初版で執筆時85歳とのことですから今94歳。早期に関東圏の有料老人ホーム(自立型)に入居し、現在は同敷地内の介護型に移り住んでおられます。
 本の内容は、老いた今の時点で過去のご自身の言動を振り返りながら「老いる」と「死」を論理的に分析されています。大学の先生が書かれた中では読みやすい(^_^;)ほうだと思います。冒頭に「生きてきたように老いていく」というなんとも含蓄のあるお言葉。そして、私も非常に反省させられたのは、先生が若いとき(といっても40~50代)、老人福祉を自分ではわかっているつもりでいながら、全然わかっていなかったし、高い目線でしか考えてなかったのではないかという自省です。私も多くの高齢者の方々やそのご家族に向けて介護や高齢者の暮らしについて語っていますが、なんとエラソウなことを申し上げているのか…。自分の中の「知識」としてお話させていただく、という謙虚さをもう少し持ち合わせねばならんと反省です。といっても、相変わらずでしょうけど(^_^;)。

 ところで、本の最後に有吉佐和子の『恍惚の人』に触れています。有吉さんがこの本を書くとき、事前に森先生にご相談されていたそうです。出版は1972年。私が読んだのは大学生のときなのでこの10数年後ですが今でも鮮烈に残っています。1982年に文庫本になるとき、森先生が解説を書いています。その中に「最近も厚労省は、『老人ホームの入居者がぼけていく場合はお世話していますが、本来は精神衛生対策の分野。狭い意味での老人福祉では何の対策もありません』と言っている」とあります。痴呆(認知症)は精神病院に入れられていた時代で、思えば隔世の感があります。『恍惚の人』の大ヒットで政策にまで影響が及びました。隠したい問題は隠さず、民意で意見を出していかねばならない象徴だと感じます。常に政策は後からしかついてきません。
 話がずれましたが、老いと死についての森先生のご意見は、個人的には納得然りでした。

子世代が準備したい任意後見

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 この写真は、ホンモノの任意後見契約書(公正証書)です。私の母と私の任意後見人契約。母はまだ全く元気・自立で私より記憶力良いくらいですが(^_^;)。
 セミナーの内容によっては、任意後見契約をやんわりと皆さんにお勧めしています。昨日、司法書士さんと仕事の打ち合わせでお会いして、昨今の後見事情をお聞きし、驚くことが多々ありました。私も仕事の参考に裁判所のデータを毎年チェックしているのですが、前回発表(2014年分)のデータによると、成年後見人と本人(被後見人)との関係は、ダントツで司法書士さん、続いて弁護士さん。その前までは「子」が多かったのです。何かあったのかなと思っていたのですが、家庭裁判所は申請に対し「子」ではなく法律専門家を指定することが多くなっているそうです。特に親が持つ資産が1000万円を超えてくると子が後見人になることがかなり難しくなるとか。というのも、世間では弁護士の横領事件などがニュースになるものの、実子による横領や悪意のない(?)使い込みも多いそうです。したがって本人の人権擁護のためにも家裁は一定の資産以上の場合はナーバスになるようですね。
 少し前、信託銀行の後見制度支援信託をブログでも話題にしましたが、そういう流れなのでしょう。この話は「法定後見」の場合です。ようするに、認知症などが進んでしまった後の後見人は法定後見で家裁に申請せねばなりません。「任意後見」は、本人(親)がしっかりしているうちに「いざというときはあなたに」と契約しておくこと。これならまず確実に後見人になれます。以前から仕事がら聞いていたので、我が家では5年前に念のため実家の司法書士さんにお願いして契約作成しました。ちなみに、2014年の後見申し立ての動機は、これまたダントツで「預貯金等の管理・契約」です。子ですら勝手にできない時世です。親が元気なときにしか手立てできません。同世代の方々には、任意後見制度の利用をお勧めします。