高齢者とワクチン副作用

以前、米国在住の医師のコラムで「ワクチン接種をした人の中で高齢者層の副作用が比較的少ない」という内容を読んだのですが、先週末の朝刊にも同様に高齢者に発熱等副作用が少ない旨記載されていました。厚労省の中間報告によると、2回目摂取後に38%の高率で起きる発熱が65歳以上では9%とかなり少ないようです。さらに全身の倦怠や頭痛も年齢が上がるほど頻度が下がるとか。ただし摂取部位の痛みは全年代で大半が感じるとのこと。これは仕方ないですね(^_^;)。それにしても、高齢者に副作用が少ない(若いほど副作用が多い)ということは、体内に侵入する異物への対抗能力の差かとも思ったり(苦笑)。高齢ほど反応が鈍いのかもしれません。問題は「効果」が関係するかどうか。同じ効果なら副作用がないほうがいいですものね。高齢にもメリットがあるということです(*’ω’*)。

丁寧なハザードマップはわかりやすいか

今年度のハザードマップが実家に配布されていました。今までのざっくりしたポスターでなく、30頁近い冊子で地域ごとの非常に細かいハザード表示で私が見ると「おおーすごい(゚д゚)!」と思うのですが、老母が見ると「細かすぎてわからない」らしい。確かに超高齢層になると難しい気がします。実家の町は広さだけはありますが、人口が少なく集落がさらに分散されているので、いざというとき大変だなあと実感。我が実家は田舎の中の街中(笑)なので、土砂災害リスクはないのですが、津波や川の氾濫などの水害の可能性が最大3m!と出ており、老朽木造なので2階でも無理だなーと思われます(周辺は同じような感じですが)。こうなると対策云々より神頼み(;’∀’)しかないか。

 

若くして介護をする人

先日NHKで「ヤングケアラー」についての報道がされていました。ようやく厚労省も調査に着手とのこと。私自身も「こんな若い人が介護離職?」と最初に感じ始めたのは、もう7,8年前です。企業の福利厚生で従業員向け介護セミナーが多くなり始めた頃、終了後に個別相談されたケースがいくつかありました。20代、30代前半の男女。若年性認知症の親、親の代わりに祖父母の介護など、個別の事情はそれぞれでしたが「もう無理なので仕事を辞めなければ」「介護殺人になりかねない」という深刻なもので驚きました。さまざまな事情がありますが、まだ介護休暇が取りづらい時期だったと思います(親族関係では無理な場合も)。先日の報道では、さらに若く高校生が祖父母の介護で進学をあきらめるという内容もありました。介護は非常に個別性が高い、ということを現場の方々は痛いほどわかっていると思います。AIで判断できるものではない。ズレつつある最近の介護制度、ぶれないためにも最初の理念に基づいて考えてほしいと感じます。

 

親族給付と地域ケア

昨日の続きでフィンランドの話です。北欧の中でもフィンランドの国民性は日本人に似ていると以前聞いたことがあります。10年程前にフィンランドに行ったのですが、独特の生真面目さがあるように感じました。かつてロシアの統治時代もあり、抑圧されたストレスが非常に高かったようです。そんなこともあり「フィンランド人は我慢強い」と聞きました。ということもあるのか、昨日の書籍の中でも、単身高齢者率が高いながらなんとかひとりで暮らしていこうという気持ちが高いようです。交通の便の悪い地方で特に冬場は周辺が雪と氷で動くことすらできない場合もあるとか。それでもじっと耐えるのでしょう。介護には親族給付(公的サービスを使わず身内が介護をする場合給付されるお金)もありますが、家族がいない、無理な場合は、近隣の血縁関係がない人でもその対象となるそうです。「地域包括ケア」を標ぼうする日本も単に善意の押し付けだけでなく、学ぶ部分があるように感じます。

単身世帯率No.1のフィンランド

「ひとりで暮らす、ひとりを支える」(青土社:2019:高橋絵里香)

千葉大学の先生によるフィンランドでの長年のフィールドワークをまとめたもので、興味深い内容でした。都市部ではなく人口の少ない島しょ部なので、地域問題もかなり含まれています。北欧というと福祉大国のイメージを持つ人も多いですが決してそうとも言い切れない。ちなみに国連の報告では最も単身世帯率が高いのはフィンランドで41%!とのこと。文化・社会背景も複雑なので(日本のような独立島国と欧州は全然異なる)独自の問題も多々あります。田舎ゆえの融通のきく介護サービスも、国全体の市場化のあおりを受け、日本同様に「マネジメント」「効率化システム」が導入されつつあり、現場のケアワーカーのジレンマも。どうもこういう考え方は、人口集中の都市部をもとに考えられ作られるので、隣の家まで20分とか、島ばかりが連なる自治体、では現実的ではないのですね。日本だって同様。地方分権という言葉を都合の良いように使い分ける中央にどこの国も同じようです。

間違い操作を誘導する問題

少し前、朝刊の第一面に「ダークパターン」の記事が掲載され、初めてこの言葉を知ったのですが、ようやく問題が明確になってきたのか!と思いました。というのも、私も何度か経験があります。図はその一部を抜粋してみましたが、一部の企業では「煽り」が早速修正されていました(^_^;)。主にネットショッピングで利用者が勘違いしそうな、間違って操作してしまいそうな「誘導」。たとえば会員になる気がないのに会員に申し込む、一度だけの購入のつもりが定期購入してしまう、残り少ない印象を与え煽る、などなど。「ウソ」であったり明らかに隠匿しているわけじゃないので法律上は問題なく、利用者の注意不足もあるのですが、間違いを誘導しやすいという点では悪意を感じる。私自身(会員になるつもりがないのに)「会員になって購入」、検討してから購入のつもりが1クリックで購入になってしまった、一度の映画鑑賞(レンタル)のつもりがダウンロード購入を押してしまった、など経験があります。都度憤慨していましたが、ようやく問題化してきたことが嬉しい。シニア世代の被害はさらに多いと思います。企業のモラルを問う事態だと感じますね。

経済と政治と命の値段

「新自由主義の暴走」(2020:早川書房/ビンヤミン・アッペルバウム)

600頁近い大書でしたが賢くなった気がします(笑)。米国がこの50年ほどでいかに政治と経済学者がからみあってきたか。当初は「経済学なんて」だった考えが、みるみる政治に活用(ときには悪用)されてきた流れがわかります。中でも驚いたのは「命の値段」。さまざまな制約(規制)のために、経済学的に人の命の値段と経済便益をはかる手法で決められた。日本のニュースでもよく「経済効果が〇〇円(増えた・減った)」という表現がありますが、いつもどうやって計算してるんだろうと思っていましたが、なるほど。それにしても命の値段が政治的に使われるとは恐ろしい。「高齢者は先が短いから一般的な命の値段から37%割引するべき」論まで出て(◎_◎;)、さすがにAARP(全米退職者協会)が猛反発!などの話もありました。実は日本ではオープンになっていないだけで、舞台裏では行われているのでしょうか。あとがきの「社会を評価する基準はピラミッドの頂点ではなく、最低辺にいる人々の生活の質だ」という言葉が響きました。10年後、20年後、世界はどうなっているでしょう。

介護保険囲い込み防止

厚労省は高齢者向け住宅での過剰介護を防ぐための監視を10月から強化するとの報道がありました。対象はサ高住が中心のようで、以前から問題視されている「囲い込み」(住宅運営グループの介護サービスを大量に使わせる)を防止する。これまでは介護報酬減額で制限をしてきましたが、利用自体を制限させる方向でしょうか。介護費が適正に給付されているかを自治体が調べられるシステムを改修し、毎月の利用限度額に対する実績が一定割合を超える場合疑うということですが、どうも腑に落ちません。不要な囲い込みは確かに問題ですが、本当に必要な人まで「一定の割合」で区切っていいのでしょうか。どうも介護保険はますます本来の目的からずれた運用になってきているように感じます。話はずれますが、新聞の記事に「サ高住は60歳以上であれば介護が不要でも入居できる賃貸住宅」と書かれていましたが、実態は違う(65歳以上や要介護認定が必要など)条件のほうがずっと多いので、正確に伝えてほしいもんです。