高齢者の住まいの見学

昨日は横浜でWEBセミナー(Live)でした。先月末に事前に収録した自立型有料老人ホーム見学の様子を交えながら、「ホームの見学チェックポイント」を解説しました。本来であれば、現地に行ってしっかり見学しながらのセミナーですが、まだまだコロナ感染防止のために集団での見学は難しい状況です。ご担当の方に伺っていても、コロナ以降「見学はしたいけど、この状況では外出しづらい」とおっしゃる方がとても多いようです。ごもっともです。それでも高齢期の時間は待ってくれない。本当にジレンマですね。外出を促すわけではないのですが、充分対策をとってお出かけすることも大切だと感じます。「コロナフレイル」という言葉ができたように、「控え」で違うリスクも発生します。施設クラスターは私の記憶では「自立型」では出ていません。こういうときだからこその施設の取組みも見ることができますね。

 

コロナと施設面会

10/14に厚労省がこれまでのコロナクラスター発生数を発表しました。10/12時点で1601件、最も多い場所が飲食店400件、企業等337件。意外と職場ルートも多いのですね。福祉施設(介護含む)は295件、医療機関288件とのこと。危機管理を徹底することにより、厚労省としても施設の面会制限の緩和を示しました。これまでは「面会制限」を厚労省として指示していました。通知では、①面会時間は必要最小限で1日の回数制限、②換気可能な別室で行う、③来訪者は施設内のトイレを極力使わない、などを要請。もちろん発熱者は不可、マスク手指消毒も必須です。感染防止と人のコミュニケーションはトレードオフで、どちらかを重視するとどちらも違うリスクが発生します。オンラインコミュニケーションも活躍していますが、やはり「相対」する大切さは代替できない部分もあります。一人ひとりが「染らない、染さない」意識で乗り切るしかないですね!

会場でのセミナー

コロナ禍以降、WEBセミナーが多くなっていましたが、会場開催も徐々に増えつつあります。土曜日は京都で通常の半分定員で開催したのですが、早くに満席、午後に増設しましたが満席で盛況でした。2人掛け机に1人ですが、お二人参加の方は1テーブルにするなど工夫しての開催でした。昨日は「高齢期の暮らしの設計」をテーマに「自宅派」と「住み替え派」について、それぞれのリスクポイント、共通のポイントなど介護を中心にお話したのですが、中に私の個人的事例(笑)も入れてみたら、結構好評でした(;’∀’)。エラそう~に話していますが、「あなたはどうなの!?」と思う人ももちろんいると思います。私自身も老後を真剣に見据えるタイミングですので、聴講くださる方と同じポジションでこれからもお話していければと考えています。1ヶ月後の11/17の講座も増設分まで満席になりました。ありがとうございます<(_ _)>!

 

HCR国際福祉機器展

度々Infoですが、今年の国際福祉機器展(HCR)はWEB開催です。先日DMも届きました。10/21から年末までなので、今迄の3日間東京会場というハードルが外れて誰でも参加しやすい。セミナーもあるので関心のあるテーマを選んで視聴するのも良いと思います。とはいえ、実物を見るということに比べるとどうしても感覚が違うことは否めません。近未来には、3Dの活用でまるで現場にいるような映像を見られるようになるかもしれませんね。話は変わり、先日ブログでもご案内した今年の福岡市「高齢期の住まい方セミナー」(11/5会場開催)は受付から10日もたたないうちに定員越だそうです(*_*)!現在少し座席を増やす検討をしてくれているようです(100名程)。「高齢期の暮らし」への関心がコロナ禍で逆に高まっているのかもしれませんね。福岡、楽しみに参ります(‘ω’)ノ

負担は公平なのか?

先週の財務省の審議会で、いつものごとく“高齢者の負担を増やせ案”が出ています。後期高齢者医療原則1割→2割の案は以前から話題に上っていますが(委員も多くが賛同)、介護も含めて、「高齢者は現役と比べて、平均的に所得は少ないが貯蓄が多い」ため、資産調査もした上で負担を増やすべき論が出てきています。しかし、データをしっかり分析してほしいですね。メディアでも高齢者の平均貯蓄が高いと偏向報道されがちですが、分布をみると一部の超高額資産家の分も平均されているためで、非常に少ない人も多いのです。老後のために庶民が一生懸命貯蓄に励んだ結果(年金少ないし保障はどんどん削られるし)、さらにそこから搾り取る(?)ってどうなんでしょう。現役世代の負担が大きくなるのもわかりますが、その前に不公平な税制度を見直すべきと思うのですけどね。

高齢化率2065年

総務省が先月の敬老の日にちなんで「統計からみた我が国の高齢者」というレポートを出しています。日本の高齢化率はご存知のように世界で最も高く、イタリア、ポルトガル、フィンランド…と欧州が続きます。このグラフで見ると、2020年段階では韓国・中国はまだ低いものの、これから韓国・中国の追い上げ(?)はすさまじく、2065年には韓国が42.1%と日本の38.4%に差をつけ抜きん出ると予測されています。中国も同年30.0%。イタリアも36.1%と高いものの、他の欧米国は昔からさほど急な高齢化はおこらずスローペースです。今でも高齢社会の課題はあれやこれやと事欠きませんが、今後ますます厳しくなる状況を誰もが考えないといけませんね。

 

Being Mortal

これは久々に響いた本でした。タイトルが直接的すぎますが(^_^;)、私なら「死に至るまで」「いかに死ぬかはいかに生きるか」みたいなタイトルにするかな。著者はアメリカの外科医、訳者は日本の精神科医。日本もやっとACP(人生会議)が語られるようになりましたが、必ず迎える死に対して、人はどのように最終地点を決めるか。本の前半は高齢者の避けられない「老化」による死に至る過程、後半は「がん」による死に至る過程。外科医として、多くの患者やケアワーカー、ホスピススタッフと関わるうちに、医療による延命と本人の「何が一番大切か」のバランスに悩み、気付きを得ていく過程もあり、自身の親のがん発覚から死までの実例もあり、たくさんの「死に向かう人々」の様子を描いています。前半の「老化」は、住まいのあり方、アメリカの施設の考え方などもあり、重要な示唆があります。訳者があとがきで「自分で訳して書いた本を校正で読み返し泣いてしまった。それほど響く内容」と書かれています。偶然にも先日書いた「恍惚の人」の話題もちらっと出て、タイミングを感じます。

まだ若い…と言えなくなった

先週実家の畑の芋掘りに行ってきました。3畝におよぶさつま芋で、なんでこんなにたくさん作ったのか(;・∀・)、出荷するでもなく自家用なのに。と思いつつ、スコップをもって軍手をはめて、ひたすら掘ります。が!そう簡単ではない(≧∇≦)、座ったり立ったりしていると30分ぐらいでもうヘロヘロで腰は痛いわ、だるいわ、1時間弱でギブアップしました。84歳の母は結構平気で余裕で「フッフッフ」と私を笑います(ヽ’’ω`)…。農作業ってすごいリハビリになるのだと痛感しました。数日後遅れてぎっくり腰のようになりました(*_*)!こんなヒヨワで高齢になったらどうしよう…と真剣に考えこんでしまいました・笑。ところで、今日は祝日とすっかり思いこんでいた、モウロク気味( ;∀;)…

介護保険費用の複雑さ

朝は冷え込む日もあり、「秋」を感じるこの頃です。先日業界ニュースを見ていますと、介護保険のサービスコードが2000年の発足当時の1745から今年20,4905と14.27倍も増加したとのこと。サービスコードは、介護サービスの種類・項目ごとに付けられる数字で費用の元になるもの。新しい種類ができたり、加算導入などが要因とか。現場の事務作業が非常に煩雑なのがわかりますし、こんな複雑になるとますます介護を受ける利用者のほうが理解できませんよね。制度も仕組みも、変更するときは以前のものをいったんなくすようにすればいいのに、既存のものも置いた上で特例や付加するので本当に複雑怪奇になってしまいます。高齢者の施設・住宅も同様です。ということは、、、これからもっと「ワケわからん」状態になるのでしょうねぇ(ヽ’’ω`)…

恍惚の人

実家の書棚で茶色くなった(;’∀’)「恍惚の人」を見つけ、一気に読み直してみました。確か最初に読んだのは20代半ば。1973年初版時この内容を書けた有吉佐和子氏やはりスゴイ!と思うと同時に、昭和当時の社会背景や考え方に50年の変化をつくづく感じます。「年寄り用おむつ」を買い求めると赤ちゃんコーナーに誘導されたり、自身の親なのにまったく協力しない夫、「認知症は精神病」という認識で特養に入れず精神病院に行くしかない状況、役所の福祉主事は特養ホームを「ネタキリ老人と人格欠損の人を収容する施設」と説明する、など。文中では当然「認知症」という言葉はありませんし、痴呆は少し出るもののほとんどが「老耄」と記されています。そして巻末の「解説」にあった次の文章。『今、我が国では日本型福祉の再発見とか、日本型含み資産の中での自立自助とか言われて、家族扶養・親族扶養の強化が主張されている。そして学・識者たちがその世論形成の先頭に立っている』。書かれた昭和57年のこの文章、まったく今と同じではありませんか。これはぜひ一度は読んでみるといいと思います。この本は確か国会でも取り上げられ、その後の高齢者福祉の流れに大きく影響したと言われています。