コロナ対策で講座

土曜日は今年初の文化センター講座でした。本当ならいくつかの大きなイベントも含め企画があったのですが、コロナ禍で全て中止。今月以降、感染対策を十分施して再開です(^^)。開催前にはご担当者とも入念に打合せ。講師はシールド装着、受講生の机の間隔やパーテーションなどを活用しつつ、窓やドアを開け消毒液も配置。6月から順次たくさんの講座を再開していますが、トラブルは起こっていません。不便・不自由は多いものの、きちんと対策をとればリスクは軽減できると思います。受講生の方々も一部講座を除けば多くがシニア層です(私の受け持ち以外も)。自分の趣味や勉強、仲間との交流はとても大切。そんな機会を奪ったコロナ憎し(#`Д´)!ですが、怒っても仕方ないので、そんな中いかに安全に楽しみや機会を作っていくかですね。土曜日は常連さんも来てくださったり、半年前に申し込んでくれていた方がたくさん参加してくれたりで、こんな中でも「高齢者の住まい」への関心の高さが伺えました。10月以降も新企画とともに開催予定です(^o^)丿

国際福祉機器展(HCR)もWEBで

昨年の国際福祉機器展

ほぼ毎年行っている「国際福祉機器展(HCR)」は今年も行くつもりでしたが、コロナ禍の影響で中止になっていました。が、WEB版開催のお知らせが(^o^)。10月21日から年内位の長い期間で閲覧できるようです。内容は出展者のうち300社超の企業の最新福祉機器情報、有識者の最新レポート、ウェビナーを活用したセミナーのおもに3つを展開予定だそう。基本は無料のようで(会場では一部のセミナーは有料で人数制限もありでしたが)うれしい対策です。会場は毎年東京ビックサイトなので、関心があってもなかなか行けない人も多かったと思いますが、これならどこからでも参加OK。個人的には学ぶこと、新情報を仕入れることがとても多いので、貴重な機会だと思っています。コロナ禍で、本当に一気に「Net上での展開」が進みました。コロナ禍が過ぎても、リアル(会場)とWEBとの併用は、多くの人に機会を提供できますね。 詳細(HCRのHP) → リンク

住み替えから退居へ

厚労省:第182回社会保障審議会介護保険給付費分科会より

昨日に続き社保審資料の「高齢者住まい事業者団体連合会提出資料」からです。興味深いデータがありました。現在の民間施設は介護付有老、住宅型有老、サ高住の大きく3分類にできますが、それぞれの入居から退居の移動がどうなっているか。自立型も介護型も混合なら少々偏向的な一面も感じますが、世の施設のほとんどが介護型であることを考えると、要介護者の住み替え傾向がある程度見えます。いずれもその多くが病院や診療所からの入居。これは「自宅には戻れない」を表しているととれます。中でも「自宅」からの移り住みには各施設で少し差が出ています。自宅→サ高住が多くなっているのは、サ高住の激増もありますが初期費用が低価格に感じる部分でもあるかと思います(入居後に予想外な展開も多いのですが)。一方で、退去に関しては「死亡」が多く偶発的な面を含んでも「看取りの場」にもなっている様子がうかがえます。サービス包括型の介護付がもっとも死亡退居が多いことにも頷けます。住宅型・サ高住は介護付に比べると他施設への移動退居が多く見られます。サービス外付けや人員体制の差が出ているのかなと推察します。個人的には、地域別・自立/介護別にこのデータの詳細が知りたいところです(;´∀`)。

在宅介護の持続性

厚労省:第182回社会保障審議会介護保険給付費分科会より

8/19開催社保審資料の中の訪問介護に関するデータ部分です。先日も介護労働実態調査で訪問介護職員不足に触れたところですが、有効求人倍率が2019年度で15倍以上!1人のヘルパーに15事業所が求めているということです。もちろん施設職員も4倍以上と相当な求人倍率ですが、訪問介護職員不足の異常さがわかります。その訪問介護職員の年齢構成は、60歳以上が39.2%とほぼ4割。施設職員の60歳以上は17.3%ですからその差は明確。課題は60歳以上(70歳以上も10.5%!)の方々がいずれ遠くないうちに退職された際に、訪問サービスは維持できるのか?訪問介護事業所数は、平成29年の33,445ヶ所をピークに30年、31年と減少しています。要介護人口(在宅)は増加の一途であるのに。昨年以降のデータはまだですが、今年コロナ倒産も散見される中、「在宅介護」の脆弱性をヒシヒシと感じるこの頃です。

世界は広い

本の話が続いてしまいますが、週末読み終えたのはこれです。ほとんど仕事や勉強に関係のある読書ばかりしているので、ちょっと息抜き。のつもりが!この本は厚さ約4㎝、700頁の大書。なんといっても重い(;’∀’)。池澤さんの本は、20代の頃読んだ「マシアス・ギリの失脚」が非常に印象に残っているのですが、昨今では文学集を編纂したり、新刊本の評論が多いようで、この本も長年某週刊誌に寄稿した評論をまとめたもの。問題は、全ての本が面白すぎて、読みたくなる(;’∀’)。幅広いジャンルでいかに自分がモノ知らずか認識させられるのです。とはいえ。自分の研究対象の本を中心にせざるを得ず、合間に読もうと抜粋して「息抜きで読む本リスト」にいくつか加えました。それにしても、この本のタイトル、こういうセンスが大好きです。

老後格差は機会格差による結果格差

タイトルに目を引かれて図書館で借りました。大学の先生が書かれた本にしては、研究書というより一般読者向けの読みやすい内容です。「格差」とは何か。大別して「結果の格差」と「機会の格差」がある。前者はわかりやすく言うと貧富格差、後者は教育や就職に平等な機会があるかということ。機会は結果の前提となるものなので、高齢期の格差はそれまでの人生における格差の結果ともなるわけなのですね。経済学者なのでさまざまな視点から分析されているのですが、健康格差=所得格差の例もあり、アメリカで55歳の人の平均余命と所得階級をデータ化すると、所得上位10%の人の平均余命は男性34.9年、女性35.3年、最下位10%は男性24.2年、女性25.8年と、なんと10年以上の差があります。なぜ経済大国アメリカの平均寿命が低いのかは、貧富格差(医療保険の未加入が多い)が最大の原因のようで、結果的に低寿命の多さが平均を低くしてしまうようです。なるほど。ただ、後半では「単身高齢者は不幸」論調気味なのでちょっと個人的には違うのでは~(^_^;)でした。

基本は自分を守り他人も守る

コロナ状況は悪化をたどるばかりで高齢者罹患増がとても気になります。仕事やさまざまな要因で「移動」や「人と接する」ことは必要ですが、感染防止を気にしない人が増えているように感じます。我が実家の和歌山南部もお盆前後で急激に感染が出始めました。まさかの田舎でまさかの事態。実家のある小さい町はまだいないようですが、唯一の小さい町立病院の院長が「お盆明けが怖い」とおっしゃっていたそうです。私はお盆帰省はしていませんが、町内では帰省家族が多かったそう。私も「絶対」とは言えませんが、まず独居なので家庭内感染リスクがない。コロナのおかげで(笑)、セミナーも少なくなり、外に出る仕事が極端に減りました。打合せ等もWEB会議。外出は近所のスーパーにささっと行くぐらいで、ともかく面と向かって人と話す機会が極端になくなりました。高齢者に向けた仕事であること、また月に1度は老親のいる実家に行っていますので、感染防止を厳格に律してるつもりです。涼しくなり始めたらさらに拡大の可能性も言われる中、皆さまもいま一度「人に移さない」ための生活行動を意識してほしいと思います。

 

「毒親」の介護問題

昨日の8050はどちらかというと親が「自分がいなくなった後、引きこもりの子がどうなるか」という親の心配ですが、これはその逆といえるかも。「毒親」という言葉もここ最近で知られるようになりました。元は1989年に英国の医療コンサルタントであるスーザン・フォワード氏による造語ですが、幼少時から親による言葉や態度の暴力(体罰だけでなくメンタル面でも)を受けた子世代が、親の介護にあたり「どう対処するのか」がテーマとなっています。これも個々でケースが異なるので何ともですが、どんなに親に虐げられてきても、憎しみがあっても、どこかに愛情は残っている。この葛藤は当人にしてみると非常にストレスでつらいと感じます。公的介護サービスの利用は理想ですが、現実的にどんどん難しくなる。国は家族介護に舵を切ったなかで、親子関係の非常に悪い場合もあるのです。当然虐待につながる(幼少時とは逆)こともあるし、子の人生を最期まで潰してしまうことにも。8050と違って、制度としての支援がない。総合的な生活相談窓口は重要です。

待ったなしの8050

8050問題は報道により多くの人が知るようになりました。これは複数の事例のドキュメンタリーですが、事情は個別性が高く「なぜそうなったのか」は一概に語れない。不可抗力な理由もあるし、親に理由があることもある。でも『何か』がある。国も事の重要性を理解し、政策として調査や対策を進めていますが、まだまだ「縦割り行政」の壁も大きく立ちはだかると感じます。8050の当事者は、どこにも相談しない(できない)ケースが多く、親が介護状態になり、ヘルパーやケアマネが発見することも少なくないようです。厚労省は自治体の「生活困窮支援窓口」を相談窓口とするようですが、個人的にはちょっとズレてる感も。地域包括ケアの推進で、まるごと見て行こうということですが、専門職の不在や多忙を極める現場を鑑みると、非常に難しい問題です。80-50はいずれ90-60、100-70にもなる。左はなくなり右だけ残ることも。公的な支援(専門職)の存在は重要です。

介護職員採用困難90%

公益財団法人介護労働安定センターより

8月7日に「令和元年度介護労働実態調査」が公表されました。ほんの少しですが、訪問介護員の「不足感」は若干低下、といっても8割以上は「不足感」です。訪問介護以外の介護職員(施設、通所など)は上昇を続け約7割の「不足感」。不足の理由は「採用が困難である」で、この年度は90.0%と9割が困難と言っている状況。(前年度は89.1%)。一方で離職率も若干ですが改善されているようです。不足ということは、増える要介護者のニーズに対し、さらに必要となる介護職員が確保できていないということですね。2025年はもうすぐですが、このときを乗り越えればいいわけではなく、ここが始まり。誰もが「将来の介護」を真剣に考えるときです。