コンビニ・パワー

我が家の前には道路をはさんでコンビニがあります。20年以上前から建物大家さん経営。AED設置や駆け込み救援などある意味地域の24時間受け皿のような存在です。しかし、本日から改装のため3週間ほど閉鎖。少しの間とはいえ寂しいような不安なような(苦笑)。コンビニ店舗が増え、商品の販売だけでなく宅配、公共料金など多くの生活インフラが集約された拠点はあらためてすごいと感じます。一部ではデイサービスや居宅介護支援を併設するところもあるとか。国の地域包括ケアシステムがなかなか思うように進まない中、思い切ってコンビニに委託してみてはどうでしょう。膨大な無駄費用を補助金にし、24時間働く店員さんの能力向上や安定賃金に充て、商圏の街の人々の拠り所とする。役所の人々よりよほど気安く頼れるかと(;´∀`)。自宅前コンビニ、京都にいるときは早朝に新聞を購入しているので、早番(夜勤?)のローテーション店員さん3人とも顔なじみでした。リニューアル後も戻ってくれますように。

介護の地域差

最近「市町村で総合事業(要支援認定者向けの訪問介護・通所介護)から撤退する事業者が増えている」という記事をよく目にします。厚労省は調査を進めるようですが、前回の介護保険改正で国から自治体へ移行する際、報酬は国の算定以下にしなくてはいけないというルールがあったかと思います。それでなくても報酬改定で厳しい減算にさらされてきた事業者が、さらに低い設定にされ、人材確保もままならない中で「事業」として続ける気力があるとは確かに思えません。同時に、「介護保険」制度としてどうなのだろうか。以前から何度も記していますが、国策として40歳以上は全員強制加入の保険制度なのに、住んでいる地域により使えるサービスはかなり限定されています。田舎で「24時間介護」を受けられる市町村がどれだけあるでしょうか。社会全体で担う公平な制度と言われスタートした介護保険、枝葉末節な論点で喧々諤々せず、もっとも根本的な部分を見て考えてほしいもんです。

2回目の卒業論文

先週末は大学で最後の試験「卒業論文の口頭試問」がありました。卒業単位はすでに取得スミですので、卒業はコレにかかっています(;’∀’)。結果はまだですが、たぶん大丈夫そうな気配。大学編入の際、「社会学」と「社会福祉学」と専攻を最後まで迷ったのですが、いずれでも「居住福祉」「住宅政策」はマイナー系学問です(;’∀’)。でも今回の口頭試問で先生方が「非常に重要なテーマ。引き続き深く研究してください」と仰ってくださり、とてもうれしかったです。4月からは大学院生となりますが(苦笑)、若干憂鬱になりかけておりました。しかし、口頭試問で先生方からのご指摘や励ましをいただいて、モチベーション上がりました。これからの日本の高齢社会に少しでも(ホントにほんの少し)役立てるよう、仕事と勉強の両立に励みます。なんだか決意表明のような今日の話でした…(;’∀’)。

医師不足と病院過剰

朝刊トップ記事は病院ベッド過剰。医師不足と言われているのに病院は過剰(・・?。不思議な日本です(笑)。記事には産業振興観点で病院づくりを進めた例もある、との指摘。病院に限らず「経済対策」と政治家の人気取り政策の結果でしょうか。いったん国民に提供した社会制度を後から削るのは非常に抵抗があるものです。それを予測して政策をつくっていくのが国策に関わる人々の仕事では。一概に善し悪しは言えませんが、たとえば欧州では病院やクリニックは勝手に作れず行政が住民の状況に合わせて計画しますし、家庭医制度は一人1医院に限られ、開業医も開業する場合その地域での開業権を他者の廃院に合わせて購入するなどの手続きが必要です。需給関係がコントロールされている。一般の住宅、高齢者住宅も供給計画があります。若干シビアな場合もあるので、住民からすると不満にもなりがちですが平等性があるとともに、日本のように無謀な乱立がなくお金のある人だけが福祉の恩恵があるという流れにもならない。いずれにもメリット・デメリットありますが、この記事はまさに病院経営者にとっても住民にとっても「はしごを外す」というイメージですね。

高齢者の薬

厚労省は「高齢者に適正に医薬品を使うための指針案」を昨日有識者会議に示したとのこと。高齢者がたくさんの薬を服用することで副作用も多発、改善するためとのことですが、医療費を抑えるがためという気もします(;”∀”)。75歳以上の40%は1ヶ月に5種類以上、25%は7種類以上を薬局でもらっているそう。1カ所の薬局の数字なので、複数の薬局に行く人はさらに数が増えることが推測されています。さらに、画像のように副作用の例も示しています。しかし、今頃という気がしてしまいますね。随分昔から指摘されていた多薬・副作用の問題。なんとなく医薬業界との癒着などもからんでブラックなにおいも漂います(;’∀’)。どこまで抑えることができるのか。医療側だけでなく、我々国民も自分で意識しておきたいですね。

オレンジリング

オレンジリングは認知症サポーターの証で、昨今は介護・福祉業界だけでなく金融機関の店舗の方々もIDカードにつけているのを見かけるようになりました。十数年前に厚労省が始めた「認知症の理解を進める」プロジェクトです。発足当時は確か100万人養成が目標だったと思いますが、昨年末でなんと980万人を超え1千万人に届く勢いです。私自身も当初企画倒れではと訝っていたのですが(;’∀’)、予想以上のペースで60万人を超えたという話を聞いたときに、市井の人々はすごいかもと思いました。私も遅ればせながら数年後にサポーターを受講しオレンジリングをもらい、その後、養成講座の講師もできるキャラバンメイトの資格(というのでしょうか)もいただきました。全国各地でサポーター養成講座を開催していますし、企業や町内会など人が集まるところに出張講座もしてくれます。誰もが認知症は他人事と言えない世の中になりました。ぜひ機会を見つけて参加してみてほしいと思います。

ケア付き・介護付き表現に注意

高齢者住宅業界の専門誌に少しボリュームのある原稿を書いたのですが、1回目は“高齢者にわからない複雑な高齢者住宅”をテーマにしました。以前から言っていますが、複雑な制度に加え、事業者や周辺情報産業のおかしな表現も問題。たとえばネットで「ケア付き」と入れると疑問のある名称がたくさん出てきます。このキャプチャにある「介護付きマンション」も何でしょう(苦笑)。事業者は少しでもイメージをよくしたいのでしょうが、厚労省・行政は「特定施設の指定がない施設は介護付き、ケア付きの表現はできない」と指導しています。しかし違反はあふれています。一般消費者は介護が付いていると思い込んでしまうのも無理ありません。大手企業ですら特定施設ではない施設(住宅)にケア付きなどの表現をしている。これは由々しき問題だと感じます。いっとき銀行が毎月分配型投資信託などを「年金のように毎月一定額が入りお小遣いになる」と勧誘していた問題と(内容は違うものの)同様に高齢者に対する優良誤認を誘発するのではないか。そろそろ消費者庁も指導を厳しくする必要があるのでは、と強く思っています。

なくならない虐待問題

先週末の新聞に比較的大きく掲載された「特養入所者17人に虐待」の記事。一度に17人とはかなり大規模な問題です。京都市内ではなく宮津市(日本海側)です。運営するのは高知県の社会福祉法人ということで、理事長は「内部調査をしたが虐待の事実はない」と。隣県などのレベルではなく、かなり離れた県の社会福祉法人が他の地域で特養ホームを運営する例が増えてきたように思います。しかし、これだけ介護は地域でと言われているのに、なぜ他県の事業者となるのでしょうか。本件でも理事長が調査・弁明しても、実際どれだけ現場を見ていたのでしょう。なんとも不思議です。本件は90代の入所者がベッドから転落して受診した際に、他にアザや傷があることに医師が不信感を抱き市に通報、府と市が立ち入り調査をして虐待と認定されました。自ら発信できない人々(高齢者や身障者)の施設は、地域交流を深め、外部の客観的な目を取り入れることがとても大切だとつくづく感じます。

高齢者の運転事情

ある場所で85歳の女性と話す機会があったのですが、自宅から「自分で車を運転してきた」とのこと。お見かけした様子は足が弱そうで腰が少し曲がっておられます。ご本人も「足が悪いから自分で運転したほうがラク」と。なるほど。田舎だと移動手段がないために高齢者の運転がありますが(我が母含め)、この話は京都のど真ん中のコト。京都は比較的小さい町ですし地下鉄・市バスが網羅されています。いくら公共交通機関が充実していても使うことが大変という高齢者も決して少なくはないのだ、と気づかされました。たとえ低床バスなどバリアフリー化しても、設備だけの問題ではないですね。混み合うバス、急発進・急停車、バスにの乗るまでの道のり、待ち時間、etc…。私自身はもう自分で運転しなくなって長くなりましたが、自分が高齢化してくると逆に自分で運転したくなるかもしれない。そういう点では安全なコンパクトカーと交通整備は重要です。なんでもAI化は反対ですが、高齢者・障碍者のノーマライゼーションとしては考えられますね。

生活を見る重要性

先日、介護系の専門紙を読んでいてなるほどと思ったことがありました。「ICF(国際生活機能分類)」は、人間の生活機能と障害を判断するための分類の方法を示したもので、2001年に世界保健機構(WHO)によって採択されたものです。障害レベルだけでなく、その人の活動・参加状況、周囲の環境など広い視点からサポートしていく考え方といえる。図は厚労省の資料から抜き出しましたが、厚労省もICFの解説で「人間全体をみる」「個別性をとらえる」「健康状態、環境因子、個人因子の影響を重視する」など解説しています。しかし、日本の介護保険制度や障害者支援制度は、心身の障害レベルのみの判断で、その人の生活環境や個別性を重視した判断やサービス提供となっていません。それが昨今の「訪問介護の回数は平均+標準偏差〇以内」のような考え方に見えます。介護離職ゼロ、高齢者の自立と尊厳、など理想と真逆の制度改正は明らかな矛盾。一部分だけ他国と比較して良し悪しを言えないですが、在宅サービスにおいてはデンマークの訪問介護に同行した時を思い起こすと、日本の在り方には甚だ疑問ばかりです。第7期介護保険事業が4月からスタート、正直「改悪」の一途かな、と。