本来のサ高住の在り方

 今日は福岡市にある高齢者住宅2件行ってきました。それぞれ良かったのですが、2つ目のサ高住はちょっと感激でした。8戸の小さなサ高住。築30年のアパートを改装したものですが、1階はどーんと広いダイニングとデイルームに大改装。入居者の平均年齢はなんと90歳!でも全員要介護1以上にならない。秘訣は「毎日美味しいご飯を食べるから」(笑)。すごく納得!毎日3食、近所の方々も外から食べにくることが可能。入居者の方にも聞いてみると「美味しい!」。各戸26㎡機能的なワンルーム。バリアフリー化やスプリンクラーなどかなり苦労されている状況が見えましたが、とても改装がうまくできていて、何とも温かいのです。1階ではソファでぐっすり寝ている方、夕食の準備を手伝いながらスタッフと話をしている方、この「普通の家」感覚こそが、普通の高齢者が求めるものではないだろうか。私自身「ここに入居したい」と思える、稀な住宅でした(*^^*)。明日の福岡は爽やかな快晴のセミナー日和予報( ^ω^ )。福岡市民の皆さまとお会いできることを楽しみにしています♪

介護の孤独は万国共通

 今朝タイ・プーケット地元ニュース(Net)で介護殺人の記事がありました。この15,6年は毎年休暇でプーケット島に行っておりますが、この数年、確実に高齢者、しかも日本でいう要介護状態の人が増加していると実感していました。どこの国でも高齢者介護や認知症の問題は深刻化していることが明らかですね。記事によると、52歳妻が79歳夫の認知症(アルツハイマー)介護のストレスにより絞殺してしまった、とのこと。アジア南部の島はどこも欧米人の移住者やロングステイヤーが多く、この夫婦もドイツ人の夫とタイ人の妻、年齢からみてちょっと訝ったのですが、夫婦として20年以上のようです。しかも殺害のあと妻は警察に自首していますから、外国人の孤独老人を狙った事件ではなさそうです。殺人にまで至らないとなかなか大きなニュースになりませんが、タイで日本人高齢者(男性)の認知症問題もちょこちょこ聞きます。と、海外の話だけでなく、日本でもここ連日「息子による要介護父親殺人」「親の死を隠して年金不正受給」など深刻な報道もあります。介護の孤独は万国共通なのですね(;´Д`)…。

車いすの進化

 今日は第44回国際福祉機器展(HCR)に行ってきました。約20年程の間、ほぼ毎年行っています。今年も非常にたくさんの方が来場されていました。昨年はロボット系が増えたなぁという個人的感想でしたが、今年はオシャレで機能的な車いすの展示がとても多く、ICT、IoT関連(高齢者の見守り機器)も多く見かけられました。特に車いすでは、WHILLが大人気のようでした。私も実物のデモは初めて見たのですが、車いす業界のAppleって感じで(*^^)、オシャレでかっこいいです。これなら若い人でも自慢で利用できそうです。その他にも住宅設備には人盛りでした。「自宅」というより高齢者住宅関係者の方々が多かったような…。いずれにせよ、十数年前に比べると、来場者の多さや層の厚さに隔世の感です…。多くの人が福祉機器に関心をもってくれるといいですね。

国民が理解できない制度…

 今日は久しぶりに横浜でセミナーでした。定員200名のところ応募が660名超えということで、シニア世代の「介護保険改正と高齢者の住まいへの住み替え」への関心の高さを感じます。会場の席を目一杯広げて380人のご参加でした。介護保険の改正を説明するためには、制度自体の概要の説明も必要ですし、複雑な高齢者の住まいの解説はさらにもう複雑という言葉だけでは表せません。高齢者福祉の文献を読んでいると、学者も「制度の複雑さ」をあげています。何のために制度があるかというと、国民のためのはず。ところが国民には理解不能、使いづらい、何なのでしょうね。規制のあるなしも、国民のためというより経済対策の面がほとんど。政治不信になるのもやむを得ずって感じます( 一一)…。10月は各地でまたお話する機会が多くなります。話の内容に評価頂くより「大変な世の中になったものだ…」と言われるほうが多いような気がしています( ;∀;)。

子どもの時に何を学ぶか

 秋らしく過ごしやすい良いお天気なこの頃ですね♪ 読書の秋。週末に読んだ本は、スウェーデンの中学生の社会科教科書。日本と社会システムも文化も違うので、一概に比較できないですが、かなり具体的な事例も用いて、法律、社会保障、犯罪、etc.解説と問題提起していて大変興味深い内容でした。日本なら「こんなことを中学生の教科書に書くな!」と大問題になりそうなことも(笑)、盛りだくさんです。スウェーデンでも子どもの犯罪や非行はありますから、教育が行き届いているというわけではないようです。ただ、「考えさせる」(正解は一つの方向ではない)という点が、良いかなと思います。なぜ税金が高いのか、税金が何に使われているのか、自分たちの権利と義務は何か。日本ではこんなこと教えてくれなかったような(;^ω^)…。欧州では選挙の投票率もとても高いです。こういった教育の成果かもしれませんね。

単身者居住スペース

 毎年、サービス付き高齢者向け住宅の建設に公費から莫大な補助がされていますが、それ以外に各種税金の優遇もあるので、事業者には相当なメリットが供与されています。もともとサ高住は「高齢期に安全な住宅に早めに住み替え」を目的として「自立した高齢者」が対象でありました。従って最低面積も国が定める単身25㎡以上と同様な基準でありながら、後付けで「台所と浴室を共有とする場合(介護施設化)は18㎡以上」となった。現状はどうか、ちょっと調べてみたのがこの図です。まず、都道府県別にサ高住として登録されている棟数は最も多いのが大阪ダントツ!最少は佐賀です。これらのうち、25㎡以上の部屋を含む住宅(他は18㎡でも25㎡以上を1戸含んでいれば)を占める比率は、鳥取、福井が7割と最多。一方で、沖縄の低さは少し驚き、総棟数は74棟でうち25㎡以上の部屋を含む施設は4件しかない。人口密度や土地の問題が関係するかと当初思ったのですが、意外と東京・神奈川は広めの住戸を含んだ割合が高い。おそらく高齢者の住み替え意識の高まりというより、介護施設の受け皿的要素が高いのかな、と思ったりします。日本人の「居住意識」はまだまだ低いなぁとちょっと悲しいのですが…

高齢化と持続可能性

 90歳以上の高齢者が206万人とか。H27年人口統計ですが、長野県人口が209.9万人、岐阜県人口が203.2万人、このいずれかの県まるごとぐらい。すごいですね(◎_◎;)!しかし、90歳を超えると介護認定率がぐーーんと上がりますから、諸問題もあります。最近「社会保障論」に凝っていて(;^ω^)、関連書籍を読み漁っており、文句ばかり言っていたことを少し反省しています。終身年金は、生存する限りずっともらえるもの。リタイアする年齢が変わらず生存年齢が延びると、財政悪化も当然です。スウェーデンの年金制度は、生年月で「何歳からもらえるか」が細かく規定されているそうです。それは、生年月により「平均余命」を試算し、誰もがほぼ同じ総額の年金をもらえる、ようは、平均余命が延びればその分もらい始める時期も後ろにずれるということ。従って退職も伸びる。このあたりが政策として明確になっているとのこと。うーむ、すごい。私のような早くリタイアしたい人間にはつらい制度ですが(;’∀’)、合理的。北欧は手厚いだけではなく、実際はシビアな対応だそうです。でないと持続性はないですね。一方で、昨日の日本の報道「財政黒字化の目標延期」はかなり問題ではと訝っております…。

ケアマネによる虐待行為

 先日、神戸の居宅介護支援事業所の指定取り消し処分がありましたが、その内容が驚くものでした(詳細は神戸市HPにも掲載)。当事業所経営者の妻がケアマネジャーとして支援していた80代の姉妹から、計約4千万円を奪ったとされています。預金口座からの出金、自宅不動産の売却、任意後見契約による保険金の受取人を当該ケアマネにする、など「認知症」であることを利用した内容。現時点のところ、市の指定事業取り消しだけのようですが、家族が訴えていることもあり今後警察も入るのではないかとも思います(明らかに経済的虐待)。この事業者は「事実に反する」と反論しているようですが、何等かの事情があるにせよ、おかしいですよね。しかし、今年に入ってから「ケアマネの犯罪」を非常によく目にします。いずれも認知症であることに付け込んだ、ケアマネジャーという職業にありえない行為ではないでしょうか。もちろん誠心誠意一生懸命のケアマネは多い。一方でこういう輩も増加している気がします。犯罪以前から国でも「ケアマネの品質(本来の職業的レベル)」問題は議論されています。知識・スキルだけでなく倫理教育が必須ではないでしょうか。こういう話を見聞するたび、怒りより情けなくなります。ちなみにこの事業者「オネスト(正直者)」という事務所名( 一一)…

本質を見抜く難しさ

 厚労省では、「新たな支え合い・分かち合いの仕組みの構築に向けた研究会」なる審議会をしています。ざっと資料を見ると、ようは「高齢者に偏り過ぎた配分を違う世代にも」というための根拠づくりと言えましょうか。だいぶ前に発刊された「社会調査のウソ」を週末読みました。データは自分の言いたいことに合致するものだけを抽出して「この通り!」と解説できます。というか、世の中ほとんどそうなっている。我々一般人が特に誤解しやすいのは、「平均」ということばですね。平均と聞くとそれが『普通』だと思って、自分と比較してしまう。セミナーではよく「平均寿命の罠」(笑)を解説していますが、平均は「自分にとって」ほとんど意味がありません。それにしても、「我が事丸ごと」もそうですが、国が考える昨今のネーミングは、いやらしくないですかねぇ(;’∀’)。かなりの優良誤認を与えてしまうと感じます。消費者庁さんのお考えを聞いてみたいもんです(;´∀`)。

分別ごみと地域ケア

 近所のよく行く大手スーパーの建物上階は非常に古い公団住宅で、おそらく高齢化率がかなり高いと思います。さらに周辺は昔からの古い一軒家が多く同様。来客も高齢者が多い(どこでもですが・笑)。だいぶ前から気になっていたのが、スーパー前のごみの分別箱。卵ケース、紙パック、発泡スチロール皿、アルミ缶など分けないといけないのですが、全くといっていいほど分別されずぐちゃぐちゃ。以前は「ルールを守れない人が!」とちょっと怒っていたのですが、よく考えると周辺の高齢者事情から「分別したくてもわからない」人が実は多いのではないか。警備員の方が、本来の仕事ではないと思うのですが、気付いたらやさしく「こっちですよ」と指示してくれたり、すでにぐちゃぐちゃに入れられている中から警備員さん自ら分別しなおしてくれています。よく見ていると、お店の中でも足元の危うい高齢者にはスタッフが親切に対応しています。自然発生的な地域ケアですね(*^^*)。これを国がえらそうに強制するとなると、とたんに雰囲気が悪くなる気がする。「お互いさま」は自然に発生するもの。強要される「義務と権利」ではありませんね。台風がまた接近中です、各地で被害が出ませんように…