自立支援って

 来年4月の介護保険報酬改正議論これから本格化ですが、大テーマは「自立支援」です。もちろん自立支援は介護保険法の第1条にも明記されており、理念の大切な部分ながら、国がキャンキャン言い始めるとその裏に何があるのか(笑)訝りますねぇ。誘導する先は…。ところで、週1回、実家母に電話で近況を確認しておりますが、先日話していたら「太極拳はじめた」とのこと。それまでも地域包括センターの健康教室や筋トレ教室には楽しく通っていたようですが、近所の福祉会館で太極拳教室が始まったらしい。「筋トレも体操もさっさっとすればいいけど、太極拳はゆっくりなので力いるわー」とのこと。台湾や香港に行くと早朝から公園で高齢者達の太極拳グループをよく見ます。ゆっくり動作だからこそ年齢問わず取り組めて、しかも筋力UPにつながるんですよね。まあ、いいことなので続ければと伝えておりますが、「なんといっても先生のポーズがかっこいい。ああなりたい」と。まあ、励みになるのはいいですが、80の手習いでそこまで到達できるかどうか┐(´д`)┌…しかし、モチベーションは大切です(*‘∀‘)。(写真は台北「青年公園」早朝の風景)

賃貸住宅の保証人は必要?

 今後研究したいひとつに、住宅を借りる際の身元保証人制度があります。欧米では保証人の話を聞いたことがないです。もともとは「家賃が未納になった時の債務保証」的な意味合いだったと思うのですが、家賃債務保証会社や保険制度も整った現代に、いまだ慣習として残るこの制度は必要なのだろうか?というのもコレがハードルになって住み替えできない人が少なくありません。高い費用を使って任意後見制度や死後委任事務契約を結ぶことでしのいでいる人がいますが、それは一部の富裕層。住宅確保要配慮者のための居住支援法人の仕組みも確か2年前にできましたが、都道府県や市町村によってかなり取り組み差があります。保証人問題まで踏み込んでいる組織はごくごく一部。既に単身高齢者は増え、今後もっともっと増加し(私や私の友人の将来も同様)、いちいち保証人がと言っていると大変なことになります。サ高住の補助金300億円を単純に47都道府県に割り振ると6千万円。予算としては厳しいが、これを基金に公的身元保証制度が作れないか。あるいは、そもそも保証人をなくせないのか。貸主側のリスクもふまえながら、ちょっと考えてみたいテーマです。

社会保障・社会福祉

「社会福祉」というと、一般の考え方では生活保護や介護など「弱っている人への特別な制度」と理解されているかと思います(私もそうでした)。社会福祉は広い意味での「社会保障」に含まれますが、大昔の生活困窮者保護だけでなく、現代社会になり「共通で必要な生活インフラ」も含んでいます。保育所、義務教育、健康診断(保健)もそうですね。なので、「自分には関係ない」ことではなく誰にでも関係のあることだったんです。「なんでも自分でする自己責任(自助)」では、基本的に社会は成り立ちません。にもかかわらず、今の国の方向は「自助」ありき。もちろん財源がいることなので、何でも社会福祉とは言いませんが、以前も書いたサ高住への無謀な300億円補助垂れ流し策などをきちんと福祉財源に充てればいいのでは。サ高住に補助金を出しても国民にまで恩恵はまわりません。これで潤っているのはデベロッパーやハウスメーカー。誰でも入居できる高齢者住宅にはなっていない。他にも同様な政策がたくさんあると思います。社会福祉施策は普遍的(誰でもどこでも利用できる)が原則のはずなんですが、国策を担う人はもっと勉強してほしい(って、ちょっと勉強したからエラそうですね私も・笑)

施設・ホームは職員を見る

 昨日は、大阪の社会福祉法人が運営する特養ホームのホールで地域住民に向けたセミナーでした。10日程前に打合せで訪問した時も思ったのですが、今までたくさん伺った施設の中で、もっとも従業員の方々の挨拶や応対が気持ち良い!と思えるところでした。笑顔はもちろん、挨拶の声が大きい。会釈だけ、とか、歩きながら「(小さい声で)コンニチハ…」と言われるところが少なくない中、一瞬立ち止まってご挨拶。これってなかなかできないことです。その1,2秒を惜しまないことで好感度抜群(*^^*)。社員教育は徹底されているそうで退職者も少ないそうです。セミナーでは「現場に行くとわかることがいっぱいある」とお伝えしているように、問題のあるところは99%従業員の方の応対に自然と出てしまうと思います。話は変わり、私は関西人なので普段はバリバリ関西弁ですけど(;’∀’)、講師業のときは基本的に標準語イントネーションで話しております。昨日は大阪下町の地域密着なのでネイティブ(笑)関西弁にしてみましたら、ぐっと参加者との距離が近かった感じ。これからも使い分けて行こうと思いました。

ホームの評価は自ずとわかる?

 先日、某自立型有料老人ホームの施設長からメールをいただきました。ご就任されて4,5年程だと思うのですが、当時空室が目立っていた状況が満室になったとのこと。私のセミナーに来てくださった方も数組ご入居されたそうで、今回もそのご連絡をくださいました。開設25年経過ですが、今の施設長が着任されてから雰囲気がとても良くなったように感じます。入居を決めた方もそういうことを感じ取っておられるのではないかと。ちょうど定期発行の会報誌(A4用紙に大きめの字で印刷・ホチキス留めの非常に簡単なもの・笑)を戴いたのですが、個人的にはここの会報誌が一番伝わるものがあります。見栄えではなく中身(*^^*)。仕事柄、いろいろな施設から入居営業の大変さをお聞きししますが、一番大切なのは今の入居者が満足しておられること、それを支えるスタッフやもちろんトップの人の考え方や態度ではないかと。どんなに言葉巧みな営業をかけても立派なパンフがあっても(苦笑)、入居後の満足度が低くスタッフの意欲やモラルが低ければ、「良いお客様」の入居は難しいでしょう。でもこれってエラそうに言うことでなく、基本の基本の基本のキだと思うのですけどね(;’∀’)。

介護保険はサギ?(終)

 いまだしつこく(;’∀’)「介護保険は詐欺である」。関心のある方は書籍を読んでみてほしいですが、個人的に以前から不信なのは、保険料を払っても使える条件が厳しくなって、結局使える人は確率的にどんどん少なくなっているということです。民間では後出しじゃんけんは許されない。介護保険料は40歳から徴収、仮に40~64歳の第2号被保険者のとき自己負担2600円/月(H28年平均ベース)、65~80歳の第1号被保険者のときの保険料5600円/月(第6期平均ベース)としたら、80歳までに最低でも176万円の保険料を払うことに。単純計算なので、今後保険料が上がっていきますから実質もっと増えます。なのに実際80歳になって介護が必要になったとき、保険として使えるか?その時「要介護3以上」しか使えなくなっていたら?さらに利用負担は一律3割になっていたら?年金は下がっています。ある程度の会社の厚生年金をかけていても、私と同世代はびっくりするほど65歳からもらえる金額は低い。最近国は社会保障制度に対して「持続可能性」という言葉をよく使います。この言葉ものすごく不安じゃないですか(;’∀’)?まるで持続しない可能性があることを前提としているような…。ここしばらく、介護保険に怒りの内容が多かったですが、ひとりひとり考えていくべきことではないかな、と感じております。

介護保険はサギ?(5)

 「介護保険は詐欺である」、終わるといったのに、ちょっとぶり返し(苦笑)。「私は要介護になっても公的介護保険は使わないから保険料は払わない」は通用しません。使わなくてもいいけど「保険料だけは払え」と言うシステム。そこで、年金天引きながらなんとか払わない方法をとったとしたら(住所を転々等)、その制裁措置はかなりのもの。先日記載した「差し押さえ」もありますし、実際介護給付はされない(段階的に費用負担が非常に重くなる)。介護保険以前の措置制度では必要性があれば行政判断で介護が提供されました。費用は応能負担なので、収入のない人や低所得者は無料、高所得者はそれなりの金額です。実例として17年前実家の母も驚いた件、祖母が介護保険施行をはさんで特養ホームに入っていましたが、年金(祖父の恩給)の多かった祖母は施行前と施行後では4倍位差があったそうです(介護保険で費用が激減)。介護保険は「社会保険」方式なので、公的といえども保険料を払わないと使えない。しかしよく考えてみると財源の半分は公費(税金)です。いくら未納とはいえ必要性がある人に公的に手を差し伸べないというのはおかしいですよね

介護職員は人財であるべき

 仕事がら目につきすぎるかと思いつつ、最近介護職員によるトラブルが多いように感じます。岐阜の件もまだわかりませんが、亡くなった方の外傷などから誰かが関わった可能性が否定できない。数年前の川崎の事件を思い起こします。介護施設だけでなく、在宅も同様。少し前にケアマネジャーの窃盗事件もありましたが、先日介護士が介護先の80代女性宅で貴金属など8点、300万円以上相当を盗んだという事件も発覚しました。事件が起こるたび「給与が低い介護業界」が原因に上げられますが、個人的に少し違う気がします。確かに報酬が低い業界ながらそれは以前から同じ。しかし介護保険が始まってしばらくは、どこの施設で聞いても「介護に向く人材を選ぶ」だったのが、介護施設が急増し介護職員が不足するようになってから「選ぶことができない。以前だったら採用しないような人も採らざるを得ない」と、どこでも聞くようになった。問題は、介護職に向かない人が増えている(国の頭数揃えればいいという姿勢が問題!)、さらに教育や研修は、それだけの体力がある施設でしかできない。結果的に言い方は悪いですが「質の悪い」介護職を増産しているのではないでしょうか。「要介護にならないようにしましょう」は、単に自立を保つというより、我が身を守るため…という時代かも( 一一)…

 

介護保険はサギ?(4)

 しつこく(笑)先週からの「介護保険は詐欺である」の続き。年金は、通常2ヶ月分を後支給です。たとえば、6月分と7月分を8月15日にもらえる(偶数月15日)。でも介護保険料は前払い。8月分と9月分を8月15日の年金から天引きされます。とすると、8月に死亡した場合、引っ越しした場合、9月分を先に払っているわけですが、自分から請求しないと返してもらえません。しかも2年で時効。この「未還付保険料」は2006年時点、政令市だけで2億8千万円もあったそうです。全国規模だと十数億になるのではとのこと。搾取では?!おそらく2017年現在はもっと増えているでしょう。お役所の縦割り、国民に問題があっても「自分のところは問題ない」という傾向でしょうか。前払いなら全部前払い、後払いなら全部後払いに揃えればいいだけでは。そういえば、サラリーマンの給与明細もかつては介護保険と健康保険が別枠でしたが、最近は健康保険に統一されているケースが多いようです。これもどうか…。他にもいろいろありますが、文句はこのあたりで止めときます(;’∀’)。

介護保険はサギ?(3)

 「介護保険は詐欺である」の続きです。介護保険料は保険者(自治体)によって異なります。基準額(ほとんどの場合住民税非課税で世帯の中に課税者がいる場合)が決まり、所得の高低によって掛け率があり、低く抑えられるか高くなるか。この掛け率は低所得者に配慮するため各自治体で決めることができるようになりました。京都市の例では、最低所得者(生活保護や福祉年金等)で基準額×0.45、最高所得者(1000万円以上)基準額×2.35。これは、たとえば収入ゼロの人と収入1億円ある人の差は2倍程度しかないということ。高額所得者に緩いのか、低額所得者に厳しいのかわかりませんが、不公平感はかなりあると感じます。ここでちょっと思い出してみましょう。今年6月に介護保険料滞納で差し押さえ処分を受けた人が全国で1万3千人と報道されました。でも、原則介護保険料は年金天引き。年金年収が18万円(月1.5万円)以下の人は普通徴収(自分で支払う)。1万3千人はこの年収18万円以下の人の可能性が高い。年金は低いけど実は資産が数億と言う人もいるかもしれないですが、1万人もそんな人がいるとは思えない。ようは生活保護以下の生きるのがやっと、という人から「差し押さえ」する介護保険料は何なのでしょう。<続く>