拘束と安全の矛盾と方向性

831 この写真はデンマークの認知症グループホームでのものです。よく見たらお分かりと思いますが、真ん中はドアです。デンマークでは、絶対に拘束はNO!であり、施錠も許されません。職員からするとかなり大変な状況であろうと推察できますが…。そこでドアを開けない(認識しない)工夫としてこのように壁続きで絵を描いているところがとても多いです。それでもだんだんわかってくるようですが(^_^;)。ある意味、認知症の方は「何もわからない」のでは「ない」ことがよくわかりますよね。この施設はキレイな庭もあり自由に出入りできます。庭は生垣で囲まれていますが、その向こうの道路にも鍵をかけられない。ということで、当然脱走はあるそうです(^_^;)。それでも探すという対策しかとれない。
 先週、大阪の有料老人ホームでまた拘束の問題が取り上げられていました。最長で16時間、車いすにベルトで固定していたそうです。介護報酬の減額というペナルティが課せられましたが、それだけで許される事態でしょうか…。元気な人でも16時間も座り続けさせられたらどうなるか。その間のトイレはどうしていたのか。職員不足と転倒をしないようにという考えを差し引いてもひどすぎると感じますね。この施設では、資格を持たない職員が経管栄養を行っていたり、以前も介護職員が医療行為をしていたことで指導を受けています。施設の体制や方針を調査してもらうとともに、一方で社会全体的にやはり無理が出ていないか、考えることも必要です。おそらくこの施設だけの問題ではないことは明らかでしょう。

後見制度支援信託

830 朝刊に載っていた記事で恥ずかしながら知ったのですが、後見制度支援信託という金融商品が2012年から取り扱いされているそうです。これは、家庭裁判所のパンフレットの図の一部で、裁判所もある意味推奨しています。というのも、ご存知のように後見人による横領事件などがときどきニュースになっています。弁護士等法の専門家ですら、です。
 この信託は、図にあるように後見人(家族でもその他の専門職でも)は家裁に認めてもらわなければお金を引き出せない仕組みです。ただし、定期的な生活費の振込等を除くまとまったお金(数十万円~)ということです。この信託制度が始まった2012年には扱い件数が98件だったのが、2015年には6563件にも増加。さらに、後見人による着服が減少、被害額も半減しているという実績が出ています。大手信託銀行のHPを見てみると、確かに説明があります。取り扱い金額は1000万円以上などのルールはありますが、手数料がいらないというのは嬉しいです(金銭信託の運営収益からの手数料は必要)。銀行さんは儲からないそうですが(^_^;)。
 私もお取引先に信託銀行さんがあるので今度詳しく聞いてみようと思います。問題は、家裁がどのように審査してOKを出すかという部分ですね。残念ながら裁判所に知り合いがいないので(^_^;)、不明ですが知り合いの司法書士さんに今度聞いてみます。

国の矛盾はどう説明する?

829 土曜日の新聞ですが、医療費も介護費も増えるので圧縮するとのこと。将来の高齢化対策はもう30年以上前から論じられてきています。その都度各省庁はいろんなデータを出し対策を作り実行し…、結果的にほとんどうまくいっていない証拠ではないでしょうか┐(´д`)┌。
 圧縮の必要性はわかりますが、みんなの税金および保険料は何のために払っているか?そこらあたりを見渡すと、不可思議な無駄な費用、無駄な投資が多すぎ。ばらまきは一般個人よりも経済対策や社会制度の市場化に対する補助金などのほうがずっと多い。その中身を精査するとこれまた不可思議なものがいっぱい(-_-;)…。
 医療費の増大がどうしても世間では話題になりますが、今後は医療費の伸びよりもずっとずっと介護費用のほうが大きくなります。そこをなんとかするということで、次回のこれまた不可思議な(^_^;)改正案があるわけですが、一方で介護離職ゼロと方針を出す。施設を増やすとか介護休業をちょこっと変えるとか、それくらいで離職ゼロになると思うほど現実を知らない人達が政策を立ててるのかと思うと…┐(´д`)┌… 月曜日からネガティブ話題ですが、おとなしい日本人も本気で怒っていかないといけませんよね。

簡単に入手できない資源の強み

826 和む風景ですよね(^_^)。今日は京都市内の北東の方向、滋賀県にも近いエリアに行ってきました。リハビリテーションにほぼ特化した病院とそのグループで運営されている老健、特養ホーム、ケアハウスを見学させてもらいました。初めて見たリハビリ病院の活気には予想以上にビックリしました(;’∀’)。昨今デイサービスでもリハビリもどきのトレーニング型が増えましたが、プロによる風景は全然違います。
 病院を核に他の施設も隣接されているので、やはり何かのときの医療連携はなんといっても強い。そして、実は前から一度拝見したかったケアハウス。予想以上によかったです。まるで北欧の高齢者住宅のような佇まい。手間とコストは大変でしょうが、自然採光をうまく取り入れた全面ガラスの内廊下は気持ちが明るくなります。グループの在宅サービスの強みもあるので、要介護時の住み続けも可能です。京都市内とはいえちょっとした山間部なので(^_^;)、自然いっぱいはもちろんのこと。この写真は病院のすぐ隣の家庭菜園ですが一反もあるそう。これから秋・冬の野菜を植える前なので今は何もないですが、かなり収穫されるそうです。地産地消で皆さんで食事に載せるとか。いいですね!何よりもモチベーションが上がります。
 もともと持っている環境やインフラは、簡単にお金を出して入手できるというものではありません。蓄積してきたノウハウ、その土地、高齢者の介護や生活を守るというのは統合性・総合性が大切です。あまりPRし過ぎると待機者が多いそうなので(^_^;)、このくらいにて…

施設名の変更とその内実

825 先日新聞を読んでいて有料老人ホームの広告に気付きました。「あれ?これは確か…」と確かめてみると先月名前が変わったチェーンの有料老人ホームです。いろいろと問題を起こし、大手企業の傘下に入ったホームですが、問題が大きすぎたのか運営会社が変わったからなのか名残のない名称に変わっていました。
 長年有料老人ホームを外から見る仕事を続けてきたので、この18年位の有老ホームの変遷は少し頭に入っています(^_^;)。経営者が変わったところ(名前は継続)、名前は変わったけど経営変わらず、色々な事情がありすっかりすべてが変わってしまったところ。ひっそり密かに変更したところもあれば、大々的にPRして変えたところも…。しかし、問題は名称ではなく中身です。変更があるというところは、何等かの問題を抱えていたところがほとんど。営利企業としてはイメージチェンジを目指しているのはわかるのですが、問題を真摯に捉え利益最優先で本来の命を大切にする仕事であることから外れないよう「中身」を変更してほしいものだと願います。
 先日知人を介してある人の相談を受けたのですが、その施設がすでに名称や経営が3回も変わっていたところ。なぜそうなったのか、そこの特徴の変化など事細かにお知らせすると、逆に驚かれました(^_^;)。高齢者住宅オタクなんです(*‘∀‘)…

介護保険料の間違い(^_^;)…

823 先日実家に帰っている間に、母が「こんな手紙が来た」と見せてくれたのがこれです。ローカル新聞にも載っていましたが、第1号被保険者の介護保険料を年金から間違って町が徴収していたらしく、戻してくれる方と追加で払う方がいるそうです。どうもウチは戻してくれるようですが(^_^;)。
 しかし、追加で払わねばならぬ方は、もともと払うものだったとしてもかなりイヤな気持ちになりますね。金額的には払う方も戻してもらう方も500円~2.5万円位のようですが。しかし、お役所だから絶対正しいとは言いきれないという教訓かも(^_^;)。我が実家の町は過疎の田舎なので町民人口は4000人を切っています。そのうち高齢者は2000人弱。こんなに少なくても間違ってしまう。
 私も、お役所からの「支払え」通知はこれから自力計算もして確かめようと思います。

H30年介護保険改正いろいろ

6fea1b0179550d864b1281e3e7755e6f_s 先週の社会保障審議会介護保険部会の資料がUPされておりまして、ざっと見てみました。一部新聞にも載っていましたが、締め付けはどんどん厳しくなっていきます。既に出ている案で成立に至らなかったものも再熱でしょうか。
 前回改正で、特養ホーム入居者は資産調査がなされ、預貯金が一定額を超える場合は補足給付(食費や住居費などの補助)がカットされることになりました。その際、土地や生命保険は除かれたのですが次回に向けて不動産換算も俎上に載りそうです。預貯金はなくても、不動産で資産を持っているなら不公平ではないかという声もあります。しかし、それが都心の一等地で残された家族が住んでいるという場合には、困ります。家を売って引っ越すのか? そこで政府はリバースモーゲージを活用したらいいではないか、と(-_-;)。ところが、リバモは都市部の一部地域に限られますし、日本の仕組みでは消費者側のリスクが高すぎます。まさか国が金融機関と結託してリバモ推進…とは思いたくないですが…。総資産(現金も不動産も含め)で考える必要性もわかりますが、一概にどこかで線を引いてall or nothing にするのは難しい問題かと思います。
 そして現役世代第2号介護保険は保険料に総報酬割を導入する案。これは大企業(健保組合のある企業)の負担が増え、中小企業(協会けんぽ)は負担が下がります。ということは、中小企業勤務者はちょっと嬉しいのですが(^_^;)。H30年の改正案、これから年末まで大詰めです。来年国会で通ればH30年4月から施行という流れになるでしょう。随時チェックしてまいります。

実家のリフォーム

822 実家の庭のモサモサと成長した柿の木です(^_^;)。昨夜から1泊2日で実家に帰っていました。リフォーム計画2回目の工務店さんとの打ち合わせです。前回からの依頼を含めて再度お見積りの確認と、あらためて母の要望などを踏まえての打ち合わせとなりました。
 
しかし、リフォームはそれなりに労力を使います。手すりをつけるだけの単純なものでなく、水回りも含めあちこち大掛かりです。費用もかさみますし、工期も30~40日はかかるとか。私も仕事があるのでその間実家にいるわけにはいかず母に任せますが、これも母がまだしっかりしているから成り立つこと。もし弱ってからなら、これだけ大掛かりな工事をひとりで対応させるわけにはいきません。そういう点では、老親と遠く離れて住む子世代の方々は、早めの対策を心がけたほうがいいです。コトが起こってからの対応は精神的にもかなり大変ですし、費用や手間が倍増します。一応、10月頃から工事を始める予定ですが、どうなっていくでしょうか(^_^;)、また追って経過お知らせしたいと思います

9月14日横浜セミナー

shintoshi_hall PRです(^_^;)。
 9月14日(水)横浜新都市ホールにてセミナーが開催されます。
 主催は神奈川県住宅供給公社さんです。公社さんの今回の大テーマは「生涯自立」。
 山中は、いつも通り高齢期の住まい選び、住み替えノウハウの基礎知識が担当ですが、今まで自立型ホームに入居されている方々にお聞きしてきた元気の秘訣、ホーム暮らしのメリットなどを交えてお話してみたいと思います。9月には、同じく公社さん主催のミニセミナー(資金計画や重説のポイントなど)もいろいろありますが、こちらはクローズド。会員の方や9月14日のセミナーに参加される方が対象になると思います。ご関心のある方はぜひ♪ 詳細は、vintage-villa.net/shared/pdf/shintoshi_hall.pdf

13年前とその後

818 6月末で前職の会社を退社した際、会社に置いていた私物を整理しました。書籍もすごく多かったのですがほとんど会社に置いてきたものの、これは持ってきました(^_^;)。13年前に出版された当時では珍しいホーム入居者による暴露本です。ホーム名は実名で記載されていませんが、少しホーム事情がわかっていれば、まずどこかはわかります(^_^;)。

 介護保険前に入居した著者で、まだ全国的にも有料老人ホームが200件もあるかどうかの頃だったと思います。このホームは「自立型有料老人ホーム」で豪華ホームに位置付けられます。かなりリアルなやり取りが記載されていますが、ただ著者側の一方的な話のため、運営側の意見・反論はどうなのか当時聞いてみたかったものです。しかし、このホーム、正直なところ今も入居者や検討者からいろいろ話を聞くところです。そんな話を統合すると、著者の言い分も真実味を感じますが…。著者は一流大学、一流企業、海外赴任なども長く、いわゆるインテリ層。60代前半で夫婦で夢を持って入居しますが3年ちょっとで退去、その後普通のマンション暮らしをされました。しかし、ご生存であれば80歳のはず。今のお暮しはどのような状況なのでしょうか。ホーム入居も自宅暮らしも良し悪しはわかりません。本人の価値観や考え方がお金や条件などより一番大切だと思います。ただ、住み替えするにしてもしないにしても、将来を見越して考えることが大切です。元気なうちでは気付かない高齢期の問題、そして必ずやってくる終末期。だからこそ、住み替える場合は「入居前」にとことん検討して、著者のように残念な結果にならないようしたいものですね。