Being Mortal

これは久々に響いた本でした。タイトルが直接的すぎますが(^_^;)、私なら「死に至るまで」「いかに死ぬかはいかに生きるか」みたいなタイトルにするかな。著者はアメリカの外科医、訳者は日本の精神科医。日本もやっとACP(人生会議)が語られるようになりましたが、必ず迎える死に対して、人はどのように最終地点を決めるか。本の前半は高齢者の避けられない「老化」による死に至る過程、後半は「がん」による死に至る過程。外科医として、多くの患者やケアワーカー、ホスピススタッフと関わるうちに、医療による延命と本人の「何が一番大切か」のバランスに悩み、気付きを得ていく過程もあり、自身の親のがん発覚から死までの実例もあり、たくさんの「死に向かう人々」の様子を描いています。前半の「老化」は、住まいのあり方、アメリカの施設の考え方などもあり、重要な示唆があります。訳者があとがきで「自分で訳して書いた本を校正で読み返し泣いてしまった。それほど響く内容」と書かれています。偶然にも先日書いた「恍惚の人」の話題もちらっと出て、タイミングを感じます。