恍惚の人

実家の書棚で茶色くなった(;’∀’)「恍惚の人」を見つけ、一気に読み直してみました。確か最初に読んだのは20代半ば。1973年初版時この内容を書けた有吉佐和子氏やはりスゴイ!と思うと同時に、昭和当時の社会背景や考え方に50年の変化をつくづく感じます。「年寄り用おむつ」を買い求めると赤ちゃんコーナーに誘導されたり、自身の親なのにまったく協力しない夫、「認知症は精神病」という認識で特養に入れず精神病院に行くしかない状況、役所の福祉主事は特養ホームを「ネタキリ老人と人格欠損の人を収容する施設」と説明する、など。文中では当然「認知症」という言葉はありませんし、痴呆は少し出るもののほとんどが「老耄」と記されています。そして巻末の「解説」にあった次の文章。『今、我が国では日本型福祉の再発見とか、日本型含み資産の中での自立自助とか言われて、家族扶養・親族扶養の強化が主張されている。そして学・識者たちがその世論形成の先頭に立っている』。書かれた昭和57年のこの文章、まったく今と同じではありませんか。これはぜひ一度は読んでみるといいと思います。この本は確か国会でも取り上げられ、その後の高齢者福祉の流れに大きく影響したと言われています。